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太陽光パネルの寿命は何年?劣化する原因を知って長持ちさせよう

電気料金が高騰し、家計にも大きな影響を与えています。これを機に家庭用太陽光パネルの設置を検討し、少しでも電気料金を節約したいと考えている方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、太陽光パネルには寿命があり、設置したらずっと使い続けられるというわけではありません。
太陽光パネルはまだまだ高価なものであり、せっかく設置してもすぐに劣化し寿命がきてしまっては元が取れませんよね。

しかし、適切なメンテナンスをすることで、少しでも長く安全に使用することができます。

そこで本記事では、太陽光パネルの寿命や劣化する原因、寿命を長くするコツを3つご紹介します。

この記事でわかること
  • 太陽光パネルの寿命がわかる!
  • 太陽光パネルの保証や保険の仕組みがわかる!
  • 太陽光パネルを長持ちさせるメンテナンス方法がわかる!

太陽光パネルの寿命は何年?

太陽光発電のシステムは、太陽電池を強化ガラスで覆った「太陽光パネル」と、発電で得られた直流電源を家庭内で使用できるように交流電源に変換する装置「パワーコンディショナー」で構成されています。

「太陽光パネル」と「パワーコンディショナー」の寿命はそれぞれ異なります。

太陽光パネルの寿命は約20〜30年

一般的な太陽光パネルの寿命は、およそ20〜30年といわれています。大多数の太陽光パネルメーカーは、20〜25年の出力保証を付けて販売しています。

出力保証とは、保証期間内に公称最大出力の〇%以下に低減した場合は交換に応じるというもので、80%以上の数値を設定しているメーカーがほとんどです。

もっとも、太陽電池自体は電化製品とは違い、仕組みが非常にシンプルなため、適切なメンテナンスを行えばメーカーの保証期間を超えて発電することも可能になります。

パワーコンディショナーの寿命は10〜15年

一般的なパワーコンディショナーの寿命は、およそ10〜15年です。

太陽光パネルで発電した直流電源を交流電源に変換するパワーコンディショナー内には、半導体を用いた電子基盤だけでなく、放熱ファンなどの駆動部品もあり、発電中は常時ハードに稼働しています。

そのため太陽光パネルと比較して、経年による劣化が早く進行します。

また、周囲の気温や湿度による環境条件によっても寿命が大きく変化するため、設置位置の選定にも注意が必要です。

太陽光パネルの耐久性が衰える原因

太陽光パネル

太陽光パネルが劣化するのには、主に3つの原因があります。

  1. 経年劣化
  2. 破損
  3. 汚れ

それぞれの原因が劣化にどう繋がるのか、詳しく解説します。

経年劣化

太陽光パネルは、設置する地域の気候条件、設置する方角や角度、日陰を作る障害物の有無などによって発電量をシミュレーションし、想定の発電電力量(kWh)が示されます。

実際の発電量が、この想定の数値を大きく下回る場合に考えられる原因の一つが経年劣化です。太陽光パネルの出力は時間の経過とともに少しずつ低下していきます。

また先述のように、多くの太陽光パネルメーカーは、経年劣化による出力の低減率が年0.5〜0.6%に収まるものと見込んで、20〜25年の出力保証を付けています。

その低減率が見込みよりも大きく下回る場合は、経年劣化とは別のトラブルが発生しているものと予想されます。

破損

先述のとおり太陽光パネルは強化ガラスで覆われています。

割れにくいガラスとはいえ、野ざらしになっているようなもの。家庭の屋根上の太陽光パネルは、つねに破損の危険にさらされているのです。
例えば、野鳥が石を落としたり、台風などの強風時に飛来物がぶつかったりして表面の強化ガラスが破損するようなことは、いつでも起こりうることです。

「最近太陽光発電の調子が悪いな」と思ったら、いつのまにかパネルが破損していたなんてこともあります。そのため、日頃から目視による定期的な確認が欠かせません。

汚れ

太陽光パネルの表面が汚れていると、太陽電池が受ける日射量が減り発電量も低下してしまいます。

汚れの原因としては、大気中の粉じんや枯れ葉、鳥のフンなどが挙げられます。特に鳥のフンは自然の雨では流れ落ちにくく、人為的に清掃しなければなりません。

また、部分的な汚れや影を長期間放置しておくと、太陽電池セルの電気抵抗が局所的に過大になり「ホットスポット」が発生することがあります。ホットスポットは100℃を超える温度となり、最悪の場合にはパネル自体が発火し焼損する恐れがあります。

太陽光パネルの寿命がきたらどうする?

破損や故障で寿命を迎えた太陽光パネルは、早期に交換する必要があります。
放置した場合のリスクや、破損した太陽光パネルの適切な処理方法について解説します。

破損した場合は早めに交換する

太陽光パネルが故障したまま放置すると、本来得られるはずであった発電量が減少します。

直列に接続されている上流のパネルが故障すると、その一列全てが発電しなくなることもあるため、故障を発見したら早期に交換対応することが重要です。

数日であればそれほど大きなロスにはなりませんが、放置するとその積み重ねが大きな損失となります。

太陽光パネルの劣化が原因で故障した場合の部分的な修理は難しく、かえって修理費用が掛かるため、原則としてパネル単位で交換することとなります。メーカー保証期間内であれば無償で交換してもらえることがあるので、まずは施工店に確認しましょう。

ただし、保証の適用外の場合は自己負担での交換となります。ただし、部分交換は発注単位が少量となるため、施工費や輸送コスト等を含めると新規設置時の単価より割高になるでしょう。

廃棄する場合は専門業者に依頼

太陽光パネルには、鉛やセレン、カドミウムなどの有害物質が含まれていることがあるため、処分の際には産業廃棄物として法律に基づいて適切に処理しなければなりません。

産業廃棄物は、指定の場所に自分で搬入するか、自宅へ専門業者に直接に来てもらう2つの方法があります。

しかし、太陽光パネルを自分で搬入するのは大変危険です。
なぜなら、太陽光パネルは故障していても、太陽電池自体は日光が当たれば発電するため、素手で触ると感電する危険性があるからです。

法律と安全性の観点から、必ず専門業者に依頼しましょう。

太陽光パネルの寿命を長くするポイント

太陽光パネル

家庭用太陽光パネルを長持ちさせるために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。ここでは、太陽光パネルの寿命を長くするために押さえるべきポイントを解説します。

定期的なメンテナンスを行う

メンテナンスの第一歩は、太陽光パネルを目視でチェックすることです。

表面の汚れや落ち葉などの飛来物を放置すると、発電効率が落ち寿命も短くなってしまいます。もっとも、専門家以外が住宅の屋根に上がり清掃するのは危険です。地上から屋根を見渡せない場合は、定期的に専門業者に見てもらいましょう。

また、安易に雑巾などで水拭きをすることもおすすめできません。水道水のカルキ分で白い固形物が発生し影となり、発電効率をさらに落としてしまうことがあるからです。

メンテナンス自体は、安心安全な専門業者に依頼しましょう。ドローンを使用した太陽光パネル点検サービスを活用することもおすすめです。

メーカー・業者の保証を活用する

太陽光パネル自体にメーカーの出力保証が付いていますが、そのほかに多くの施工店が10〜15年の発電設備全体の保証を付けています

メーカーの正規研修を受けた指定施工店であれば工事保証が付くケースがほとんどです。保証規定も十分にチェックしたうえで、工事を依頼するようにしましょう。

また、台風や水害、豪雪などの自然災害時に適用される保険に加入しておくと安心です。

太陽光発電設備の修繕に充当できるのはもちろんのこと、万が一パネルが飛散するなどして第三者に危害を及ぼした場合の補償にも適用されます。

発電量をモニターでこまめに確認する

発電量を随時モニタリングして、異常を早期に発見できるようにしておくことも重要です。気象条件に問題がなくても、過去の実績と比べて発電量が低下した場合は故障が疑われるので、専門業者に点検を依頼しましょう。

自分で確認するよりプロに任せたいという場合は、モニタリングと定期点検を一括で委託できるサービス会社と契約するのもおすすめです。

固定費用は発生しますが、専門会社が遠隔監視で発電設備を常時モニタリングし、異常発生時にはアラートや電話連絡で通知してくれます。そのため、故障の拡大と発電の機会損失を最小限に食い止めることが期待できます。

また、太陽光発電の契約時に入る保証に、モニタリングが無料でセットになっている会社もあります。最初からそういったサービスを用意している会社を選ぶのも一つの選択肢です。

パワーコンディショナーを適切な場所に設置する

パワーコンディショナーは設置する位置により寿命が大きく変わる装置です。

推奨する設置位置は、直射日光を受けず風通しの良い場所です。直射日光によりボックス内の温度が上昇すると発電効率が落ちるだけでなく、電子基盤に負荷が掛かり寿命を縮めます。

日射が避けられない場所に設置せざるを得ない場合は、日除けのひさしを取り付けるなどの工夫をします。

湿気が多い場所は金属部品にサビを発生させる原因となるので、空気が滞留しにくい風通しの良い場所を選びましょう。

まとめ

ここまで、太陽光パネルやパワーコンディショナーの寿命と長持ちさせるポイントを解説してきました。

太陽光パネルは比較的単純な機器であるため放置してもそれなりの発電はしますが、本来の能力を発揮して電力を有効に活用するためには、定期的なメンテナンスやモニタリングが欠かせません。メーカーや施工店の保証内容も良くチェックしておく必要があります。

設置費用の元を取り自家発電のメリットを十分に受けるために、ここに解説した内容を参考にして、できるだけ長い期間安定して稼働させることを目指しましょう。