建築・間取り

セカンド冷凍庫が人気な理由とは?家づくりを考えている人ならもっと便利に!

執筆者
出口 恵

最近、冷蔵庫にプラスして“冷凍専用”のセカンド冷凍庫を活用する人が増えています。家電量販店やホームセンターでもよく見かけるようになったので、気になっていた方も多いはず。この記事では、セカンド冷凍庫が人気な理由から、選ぶ際のポイント、おすすめの設置場所まで詳しく解説します。これから家づくりを考えているみなさんなら、活用の幅がさらに広がります!

セカンド冷凍庫の需要が高まっている理由とは? 

気が付くと、すぐにパンパンになっている冷凍庫。コロナ禍をきっかけに家でご飯を食べる機会が増えたことが、セカンド冷凍庫の需要が高まった理由のひとつです。

 「買い物の回数を減らしたい」

「料理を時短したい」

「食事と栄養のバラエティーを豊かにしたい」

 こんな人たちからの人気が集まっています。

 セカンド冷凍庫のメリット・デメリット

 ▼セカンド冷凍庫のメリット

①まとめ買いがしやすくなる

②離乳食やおかずの作り置きがしやすくなる

③冷凍食品をたくさんストックできる

 それぞれ確認していきます。

 メリット①:まとめ買いがしやすくなる

 小さな子どもを連れて仕事帰りに買い物をするのは大仕事。そのため、週末にまとめ買いをするご家庭も多いでしょう。冷凍スペースに余裕があれば、大量に購入した食品・食材を新鮮な状態で冷凍保存しておくことができます。また、お買い得品をまとめ買いして保存すれば、節約にもつながります。

メリット②:離乳食やおかずの作り置きがしやすくなる

 毎日の料理の時短には、離乳食やおかずをまとめて作り、冷凍保存しておく方法が便利です。これらは、あわただしい朝や夕方の食事づくりに大活躍してくれます。また、これからの季節、氷やアイスなどの出し入れで頻繁に開け閉めする冷凍庫。この時セカンド冷凍庫があれば、氷やアイス用と食材保存用の冷凍スペースとを使い分け、食べ物が傷みやすくなるのを防ぐことができます。

メリット③:冷凍食品をたくさんストックできる

「最近の冷凍食品はおいしくなった」と感じている人も多いはず。冷凍食品は、種類もクオリティもどんどん進化しています。パスタやラーメン、チャーハンなどは、のんびり過ごしたい週末のお昼ごはんに最適。毎日の食卓でも、彩りを添えたり、栄養バランスを整えてくれたりする「もう一品」として活躍してくれます。 

 

▼セカンド冷凍庫のデメリット

①冷凍庫の購入と電気代にお金がかかる

②設置場所を確保しなければいけない

 

デメリット①:冷凍庫の購入と電気代にお金がかかる

容量などにもよりますが、セカンド冷凍庫の購入にはだいたい3万円〜かかります。また、1台の電気代は月に1,000円ほどを見積もっておきましょう。お買い得品のまとめ買いや食品ロスの削減、無駄な外食を減らすなど、長期的に見れば節約につながる点も多くありますが、初期費用・維持費については意識しておくことが必要です。 

デメリット②:設置場所を確保しなければいけない

セカンド冷凍庫を活用する上で一番大きな課題は、この「設置場所」かもしれません。最近、広まったばかりのセカンド冷凍庫。そのため、あらかじめ設置場所が考えられた間取りになっているお宅はほとんどないでしょう。さらに、スペースだけでなく、キッチンからのアクセスやコンセントの位置、安全面での条件もあります。設置場所についてはこの後、詳しくお伝えしていきますね。

 

セカンド冷凍庫3つのタイプと選び方のポイント

 

セカンド冷凍庫は主に、ドア・フタの開き方で3種類に分けられます。設置するスペースや必要な容量に応じて、ぴったりのものを選びましょう。

 ①前開きタイプ

②引き出しタイプ

③上開きタイプ

 

前開きタイプ

 よくある冷蔵庫を小型にしたようなタイプ。ドアが前についているため、中身をひと目で確認しやすいのが特徴です。取り出しの際にも、どこに何があるかを見つけやすい一方で、冷気が逃げやすい点には注意。必要なものをサクッと取り出したいという人に向いています。

 ②引き出しタイプ

 前開きタイプと同様にドアが前についていますが、中はいくつかの引き出しで分けられています。食品ごとに分類して管理したい人に最適です。一方で、詰め込みすぎてしまうと、引き出しの奥に食材が長年眠っていた…なんてことになりやすいので注意しましょう。入っているものが上から見ても分かるよう、食品・食材を立てて保存をするのがおすすめ。 取り出しやすさを重視したい人にぴったりです。

③ 上開きタイプ

 フタが上面についていて、食材を下から順番に積んで保存するタイプ。前開きだとドアの開閉スペースが確保しにくい、という場合に向いています。冷気は暖かい空気より下にいくため、フタを開けても冷気を逃しにくいのが特徴です。一方で、下にあるものを取り出すのが少々面倒だと感じるかもしれません。一度に大量の食材を詰め込んで一気に使う、という人に向いています。

 

設置場所を決めるときの注意点

わが家にぴったりなセカンド冷凍庫のタイプが決まったら、次に設置場所を考えていきましょう。設置場所を間違えると、使い勝手が悪くなるだけでなく、機能性や安全性にも問題が起きてしまう可能性があります。

まずは設置場所を決める上で最低限確認しておきたい4つのポイントをご紹介。これはセカンド冷凍庫に限らず、どんな冷蔵・冷凍庫にも共通するポイントなので、必ずチェックしておきましょう。

①放熱スペースを確保する

②ドアの開閉スペースを確保する

③直射日光・水に注意

④電磁波の発生に注意

 

①放熱スペースを確保する

 冷蔵庫や冷凍庫を設置する際には、周囲に「放熱スペース」が必要です。放熱スペースは、庫内を冷やす際に集めた熱を排熱(放熱)するためのもの。これがきちんと確保されていないと十分な放熱ができず、庫内の冷えが悪くなったり、消費電力が増えてしまったりします。

 必要な放熱スペースはメーカーや機種によってちがいますが、側面に0.52cm、上部に530cmほどの隙間が推奨されています。設置スペースを検討する際には、本体の大きさだけでなく、この放熱スペースも含めて考えるようにしましょう。

 ②ドアの開閉スペースを確保する

 冷蔵・冷凍庫を快適に使用するためには、ドアの開閉を意識することも重要です。一般的な前開きのドアの場合、開く側ギリギリに壁や家具があると、ドアを十分に開くことができず非常に不便。設置場所を決める際には、ドアを開いた時のサイズも考慮しましょう。

 どうしてもドアの開閉スペースが確保できない場合には、先にご紹介した上開きタイプを検討してもいいでしょう。

 ③直射日光・水に注意

 日の当たる場所や、熱のこもりやすい場所では、冷蔵・冷凍庫の冷却効率が悪くなり、消費電力が増えてしまいます。なるべく直射日光が当たらない、風通しのよい場所を選びましょう。

 また、冷蔵・冷凍庫はキッチンに設置されるのが一般的ですが、流し台のすぐ横など、水に濡れる可能性がある場所は避けましょう。水に濡れてしまうと、本体の劣化や漏電につながります。

④電磁波の発生に注意

冷蔵・冷凍庫からは、わずかではありますが電磁波が発生します。それが通信機器の電波に影響することもあるため、冷凍・冷蔵庫とテレビやパソコンなどの通信機器は、一定距離をおいて設置することをおすすめします。

 

セカンド冷凍庫の設置場所3選 

先の注意点をふまえて、いよいよセカンド冷凍庫の設置場所を考えていきましょう。ここでは、セカンド冷凍庫のよくある設置場所3つと、それぞれの場所での用途や確認事項をご紹介します。

①キッチン

②パントリー

③書斎、ワークスペース

 

①キッチン

 離乳食や作り置きのおかず、毎日のお弁当作りにつかう冷凍食品など、頻繁に使用する食品・食材を保存する目的なら、やはりキッチンへの設置が便利です。冷蔵庫についている引き出し式の冷凍庫は深さがあって使いづらい…という場合は、そちらはまとめ買いの保存用に、セカンド冷凍庫は日常使いに、というように使い分けてもよいでしょう。

 買い物後に食品・食材をしまうことや調理中の使い勝手の点では、いつもの冷蔵庫と隣り合わせに設置するのが効率的です。しかし、先の注意点にあった「放熱スペース」や「ドアの開閉」のことを考えると、2台を隣り合わせに設置するのは難しいケースが多そうです。適度な距離が確保でき、かつ家事をする際になるべく無駄のない動線となるよう、設置場所を検討しましょう。

 また、冷蔵・冷凍庫は、生活感の出やすいアイテムでもあります。キッチン周りに設置するときには、リビングやダイニングからの見え方についても意識するのがおすすめです。

 ②パントリー

 最近、人気のパントリー。パントリーは、主に常温で保存できるお菓子や調味料、インスタント食品などをストックしておくための収納スペースです。ウォークインクローゼットや納戸のように、小さな部屋になっているタイプのパントリーなら、その中にセカンド冷凍庫を設置するという選択肢もあります。

 キッチンからの移動距離が多少あるため、頻繁に出し入れする食品・食材の保存には向いていません。一方で、海外スーパーや業務用スーパーでまとめ買いをすることが多い、お取り寄せやふるさと納税の返礼品が多いというご家庭の場合は、それらのとりあえずの保管場所としてパントリーは使いやすい場所です。

 パントリーにセカンド冷凍庫を設置する場合の確認事項は、「コンセントの有無」と「放熱スペース」。冷凍庫からの放熱によってパントリー内に熱がこもってしまうと、周囲の食材に影響が出てしまいます。パントリーの広さや通気性が冷凍庫を設置するのに適しているか?まずは確認をしましょう。

 書斎、ワークスペース

 リモートワーカーや在宅ワーカーの場合は、作業をする書斎やワークスペースに小型の冷凍庫があると便利です。特に暑い季節は、作業中に冷たいものを飲むための氷やアイスクリーム、クールダウン用の保冷剤をサッと取り出せる位置に置いておけるのはうれしいことですね。

一方で、在宅ではパソコンをつかって作業をすることが多いと思いますので、冷凍庫から発生する電磁波には注意が必要です。パソコンと冷凍庫はなるべく離して設置しましょう。また、冷凍庫はどうしても多少の音が発生してしまう家電です。寝室を書斎・ワークスペースとして使用する場合は特に、冷凍庫の音が睡眠を妨げないか?考慮しましょう。

 

まとめ|
セカンド冷凍庫が便利!これから家づくりを考えている人ならより快適に使えます

 セカンド冷凍庫は、忙しい子育て世代の強い味方になってくれます。一方で、設置場所については様ざまな課題や条件があることもお伝えしてきました。しかし、これから家づくりを考えるみなさんなら、用途に合わせてあらかじめスペースを確保しておくことができます!どんなものを冷凍保存したい?出し入れの頻度は?使い勝手のいい動線は?それらをイメージしながら、最適の冷凍庫と設置場所を考えてみてください。

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