静岡県データ

家相、気になりますか?

執筆者
株式会社トムス 寺島知津

 私も、15年ほど前に家づくりを経験しました。資金繰り、家の外観、間取り、キッチンやお風呂の設備など、とにかく色々と考えなければならないことが多かったことを記憶しています。それに加えて、私の場合「家相」や「風水」にも結構こだわっていました。本やインターネットで情報を集め、玄関や個室、水回りの位置や、壁紙の色、カーテンの色などを検討する際の参考にしました。ただ、私以外の家族は、そこまで気にしていなかったようです。

 「家相」「風水」の考えを家づくりに取り入れるかどうかは人それぞれですが、実際にはどのくらいの人が気にしているのでしょうか。

■家づくりで気にしたこと

データ:2018年 SBSマイホームセンター成約者アンケート487人

■〝家相〟を気にした人の割合

データ:2018年 SBSマイホームセンター成約者アンケート487人

 SBSマイホームセンターに出展しているハウスメーカーで成約した方を対象としたアンケートで、「家づくりで気にしたこと」についてたずねたところ、「家相」を気にした人は24.0%、「風水」を気にした人は17.2%でした。さらに、「家相」を気にした人の割合を年代別でみてみると、年代間で差があり、40代以上では3割以上となっている一方で、10代では1割、20代では2割と若い世代では気にしている人は少数となっています。またエリア別でみると県西部ではその割合が高く、県東部では低いなど地域性が色濃く出ています。「家相」以外にも「着工の日取り」や「建前の日取り」などについて、県東部・中部の方たちよりも県西部の方たちで、気にした人の割合が高くなっていました。県西部では上棟式の餅投げが有名ですが、昔からの習慣やしきたり、教えを大切にしている人が多い地域なのかもしれません。

 さて、家づくりにおける「家相」や「風水」については、年齢、地域、または個人の価値観の違いにより様々な考えがありますが、そこにこだわりすぎてしまうと、なかなか前に進まないといった問題も出てきます。「家相」「風水」は、理にかなっている部分もありますが、現代の住宅事情においては気にしなくてもよい部分もあるようです。気になった場合は、家族、知人、営業マンに相談してみてもよいでしょう。ちなみに、我が家の家づくりにおいても「家相」「風水」は決してパーフェクトではありませんでしたが、大きな不幸もなく穏やかに暮らしていますよ。