子育て世代にとって、子どもがのびのび成長できること、仕事と家事・子育ての両立がしやすいことは、家づくりの最重要ポイントとなるでしょう。一方で子どもの成長は早く、「子育てがしやすい家」の条件は大きく変化していきます。そこで今回は、子どもの成長段階別に、家づくりに必要な考えや、おすすめの間取りを解説します。長い目で見ることで、親も子どももずっと快適に過ごせる、後悔しない家づくりを実現することができます!
1.乳幼児期(0〜6歳)
とにかく目の離せない時期。乳幼児期の子どもたちは好奇心が旺盛で、常に新しいことを発見しようとします。この好奇心は、子どもの健やかな成長にとって非常に大切なこと。一方で、危ないことを判断する力は不十分なため、ヒヤッとする場面も多々あります…。この時期は、安全性を確保しながら、のびのびと過ごせる環境づくりが重要です。
乳幼児期の家づくりポイント
①安全性の確保
子どもの好奇心の高さは、その後の学力や生きる力にも大きくかかわってくると言われています。子どもの自由な行動や探究をなるべくじゃましないよう、あらかじめ安全性を確保した空間づくりを心がけましょう。
②親子のコミュニケーション
子どもの好奇心を育むためには、親子のコミュニケーションが欠かせません。親が常に見守ってくれている安心感があってこそ、子どもは自由に探究したり、挑戦したりすることができます。家事をしながらでも、子どもを見守ってあげられるような間取りを実現しましょう。
2.学童期(7~12歳)
自分でできることが増え、自立心が高まる時期です。宿題や自分の身の回りのこと、手伝いなど、身近なことに丁寧に取り組むことで、「自分でできる!」という自信をつけることが重要です。一方で、まだまだ親を頼ったり、甘えたりすることも大切な時期。親子の適度な距離感と、子どもの自立を助ける環境を整えましょう。
学童期の家づくりポイント
①自分でできる環境
学校の準備や宿題、身支度や持ち物の管理など、自分のことは自分でできるようにしたい時期。毎日のルーティンを明確にしたり、収納場所や置き場所を決めてあげることで、習慣化を助けることができます。また、自分のことだけでなく、家の手伝いも積極的に行ってもらいましょう。誰かの役に立つことは、将来につながる大きな成功体験となります。
②プライベート空間の確保
遊びや趣味、友だちとの交流など、子どもが好きなもの、熱中できるものを十分に楽しめる空間を確保してあげましょう。学童期から少しずつ、子ども部屋をつかう機会が増えてきます。まだ部屋の使い方や、過ごし方などを親が定期的に確認することが必要ですが、子どもだけの時間も大切にしてあげたい時期です。
3.青年期(13歳~)
精神的にも自立が始まる、大人への最終段階となる時期。勉強や受験、部活など、親から離れて忙しい日々を過ごします。思春期も始まり、家族との関わりを避ける場面も増えるでしょう。一方で、繊細なこの時期ならではの悩みも多く、家庭の安心感は相変わらず重要なものとなります。適度な距離感を保ちながら、でもしっかりとコミュニケーションを取れるような環境をつくりましょう。
青年期の家づくりポイント
①プライバシーへの配慮
自分の部屋で一人で過ごす時間が増えていきます。親としては何をしているか不安になるところですが、一人の時間・空間を尊重してあげるのが重要な時期となります。また、洗面所などの家族共用のスペースでも、この時期ならではの配慮が必要な時期。親も子どももストレスなく過ごせる空間の使い方が求められます。
②適度な距離感を保ったコミュニケーション
子どものプライバシーを尊重しながらも、孤立させないことが重要です。帰宅後は必ず家族と顔をあわせられることや、居心地のよいリビングをつくることなど、家族の気配を身近に感じられるような空間づくりをしましょう。
ずっと子育てしやすいおすすめの間取り4選
オープンキッチン
料理をしながらリビングを見通すことができるオープンキッチンなら、目の離せない幼児期も、子どもの様子を見守ることができます。学童期に入りリビング学習をはじめても、子どもの問いかけにすぐに応えることが可能です。また、キッチン台を挟んでどちら側にいても作業できるスタイルにすれば、子どももお手伝いに参加しやすいでしょう。
広々としたリビング
リビングはいつでも家族のコミュニケーションの中心となる場所です。乳幼児期には子どもがのびのびと遊べるスペースに、学童期には学習ができるようなスタディスペースとして、子どもの成長にあわせて活用できるような自由度のある空間にしたいですね。家族と過ごす時間が減る青年期以降も、広々としたリビングなら、適度な距離を保ちながら家族一緒に過ごすことができるでしょう。
ファミリークローゼット
1階にファミリークローゼットがあれば、子どもに必要な服やおもちゃ、勉強道具などを、リビングからアクセスよく、すっきり収納することができます。片付けを習慣にしたい学童期には、2階の子ども部屋まで持っていくのはハードルが高くても、1階のファミリークローゼットなら子どもも片付けがしやすいでしょう。青年期に入り、部活や趣味の道具などが増えていく際にも、大きめの収納は非常に活躍してくれます。
広めの洗面・脱衣所
洗面脱衣所は最低限のスペースでよいイメージもありますが、実は狭さが大きなストレスになる場所です。スペースに余裕があると、一緒にお風呂に入らなければいけない乳幼児期のお世話もスムーズです。また青年期に入ると洗面所での身支度の時間も長くなるため、家族が複数で使用できるスペースがあると理想です。また特に女の子がいる場合、お風呂前後の洗面所使用には気をつかいます。そのため最近では、洗面所と脱衣所をわけた間取りづくりも人気となっています。
子育てしやすい家づくりの実例を見に行こう
SBSマイホームセンターでは、静岡県内9か所 (御殿場、三島、富士、静岡東、静岡、藤枝、掛川、袋井、浜松)の展示場に、住宅会社約50社、約160棟のモデルハウスを展示しています。
住宅会社の中には、子育てをしやすい間取りを提案しているところも多くあります。ぜひたくさんの実例を比較しながら、子どもがのびのびと成長でき、仕事や家事と子育ての両立がしやすい家づくりを探してみてくださいね。