建築・間取り

子育てしやすい家の間取り7つのポイント

執筆者
増永 遥

家を建てるときは「子育てがしやすい間取り」について考える人も多いのではないでしょうか?家事や育児の負担を減らせる家づくりは、子育て世帯にとって重要な課題です。

ここでは、子育てしやすい間取りのポイントをご紹介します。子供が巣立った後や、老後も過ごしやすい間取りについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

子育てしやすい家の間取り7つのポイント

子供がいる家庭では、家事と子育てのしやすさに配慮した家づくりが大切です。幼少期だけでなく、ある程度成長してからのこともイメージしておくと、より快適な家づくりができます。以下に、子育てがしやすい家のポイントをまとめました。

次項で、この7つのポイントについて詳しく解説していきます。

リビングやダイニングは広い空間

子供が小さいうちは大半の時間をパパやママと過ごすため、家族が集うリビングやダイニングは、広い空間にすることがポイントです。空間にゆとりがあれば、子供がおもちゃを広げてのびのびと遊べます。また、リビングやダイニングスペースを広めにとっておけば、将来的に家族が増えたときも安心です。

リビング階段などで家族と必ず顔を合わせる作り

家づくりでは、家族が自然と顔を合わせてコミュニケーションを取ることができる環境を考えることも重要なポイントです。例えば、廊下ではなくリビングの中に階段を設置するリビング階段では、家族が自然と顔を合わせる間取りにできます。必然的にリビングを通る環境にすることで、親子のコミュニケーションが密になるほか、子供の顔色の変化に気付きやすくなったり、夜勝手に出歩くのを防ぎやすくなったりするのも大きなメリットです。

リビング・ダイニング近くに畳スペースがあると便利

リビング・ダイニング近くに畳スペースを設ければ、お昼寝のときに寝室に移動する手間が省けて便利です。赤ちゃんのおむつ替えや、子供の遊び場にも使えます。引き戸で仕切れる作りにしておけば、おじいちゃんやおばあちゃんが遊びにきたときに来客用スペースとして使うことも可能です。

子供たちが見渡せるキッチン

子供が小さいうちは、なかなか目が離せません。キッチンからリビングを見渡せるようにしておけば、家事をしながら子供の様子が確認できます。子供と会話をしつつ家事を進められて、お手伝いをしてもらいやすいのもポイントです。また、子供からも常にパパやママの姿が見えるため、親子の安心感につながります。

子供部屋は広い間取りで成長に合わせて仕切る

子供部屋は広めに作り、自由に仕切れるようにしておくのがおすすめです。幼少期は個室の必要性が低く、きょうだいがひとつの部屋で過ごすことも多いでしょう。子供が小さいうちは広い間取りのままで自由に遊ばせ、成長期に合わせて仕切るほうが、思春期になったときも快適に過ごせます。

玄関が広めだとベビーカーなど置けて便利

子育て家庭にとって、玄関周りのスペースは重要です。赤ちゃんがいるとベビーカーを置くスペースも必要となり、大家族だと靴や傘が玄関に散乱します。出入りするだけの場所と考えず、玄関スペースはできるだけ広めに作っておきましょう。また、家の収納力は家事の負担を減らす大切なポイントです。シューズクロークがあれば、子供の三輪車や外遊び道具など、家の中に入れたくないものも玄関に収納しておけます。

バスルーム・洗面所も親子で使える広さがベスト

バスルームや洗面所は、親子で一緒に使うことを想定した広さがベストです。特に子供が2人以上いる家庭では、体を洗うときに窮屈でないか、ゆとりを持って湯船に入れるかどうかも確認しておきましょう。洗面所は、歯磨きを教えたり着替えをさせたりすることも考え、2人並べるスペースがあると便利です。

子どもが巣立った後の活用のしやすさも考慮

子育てしやすい間取りの家といっても、大きくなれば子供は巣立っていきます。家を建てるときには、子供が独立した後も引き続き夫婦が快適に暮らせる設計にしておくことが大切です。

ここでは、子育て後も活用しやすい間取りについて解説します。

子どものためにも全面バリアフリー化

家の中は、できるだけバリアフリー設計にしておきましょう。段差の解消や、車いすでも移動しやすい広めの廊下、手すりもあると理想的です。家の中を全面バリアフリー設計にしておけば、赤ちゃんを育てる時期はもちろん、老後も快適に過ごせます。

子ども部屋をお互いの趣味の部屋にもできる

子供が巣立っていくと、子供部屋は使わなくなります。部屋が空いた後は夫婦の趣味の部屋として活用するのもおすすめです。もし使わない部屋があれば、収納部屋として使ったり、客間にしたりしても良いでしょう。

階段がきつくなるので生活基盤を1階で揃える

歳をとると階段の昇り降りをつらく感じる人も増えてきます。2階建て以上の家であれば、水回りなどの生活基盤は1階に揃えておくことがポイントです。バルコニーが2階にある場合は、1階にも洗濯物が干せるスペースを確保しておきましょう。重い洗濯物を持って階段を昇らなくてもよくなり、足腰の負担を軽減できます。

まとめ

子供が成長するにつれて必要な間取りは変わります。幼少期だけでなく、成長期や独立した後の生活もイメージすることが大切です。子育てしやすい間取りは、家事や育児のストレスを減らし、家族がのびのびと生活できる家づくりにつながります。今回ご紹介したポイントも参考に、家族が暮らしやすい間取りについて考えてみてはいかがでしょうか。