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建築・間取り

2024年10月31日 (木)

新築時の収納計画のポイント!スペースを最大限に活用するアイデアを紹介

執筆者のイメージ
木内 菜穂子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

収納スペースは、必要な場所に必要なスペースを確保することが大切です。新築物件の収納スペースを考える際に重要なポイントや、収納場所別の収納のコツを、具体例を挙げて解説していきます。

これから新築を建築・購入を検討する方の中には、収納スペースはどのくらい必要なのか悩んでいる方もいるでしょう。
収納スペースは、作っておけばよい、大きければよいというものではなく、必要な場所に必要なスペースを確保することが大切です。
この記事では、新築物件の収納スペースを考える際に重要なポイントや、収納場所別の収納のコツを、具体例を挙げて解説していきます。新築時の収納スペースにお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

 この記事では、住宅や土地を活用した資産形成方法や、注意するべきポイントについて解説します。

住宅を既に所有している方だけでなく、これから購入を考えている方も、住宅を利用した老後の資産形成方法について理解を深めていきましょう。

新築時の収納計画が重要な理由

新築住宅の建築・購入においては、入居後に「収納不足」で後悔する方が多いです。水回りやリビングなどは慎重に検討する一方、収納はつい後回しになってしまう傾向があります。
しかし、ものが片付かず圧迫感のある空間は、生活の質を低下させてしまいます。快適な生活を送るには、便利で使いやすい収納スペースを確保することがポイントです。
必要な収納の数や広さは、家族の人数や住宅の広さはもちろんのこと、住む人のライフスタイルによってもそれぞれ異なります。家族が快適に過ごせるために、収納について検討すべきポイントを確認し、自分たちに適した方法を採り入れていきましょう。

新築時の収納スペースを考える際の注意点

新築の収納スペースについては、以下の6つの点に注意して検討してみましょう。

● 収納するものの量を具体的に把握する
● 家族のライフスタイルを考慮する
● 生活動線を考える
● 子どもの成長や将来の暮らしをイメージする
● 見せる収納・隠す収納のバランスを取る
● デッドスペースを作らないよう工夫する

生活の質を向上させたり、スペースを有効活用できたりする方法もあるため、ご家族の状況に合わせて考えてみてください。

収納するものの量を具体的に把握する

まずは、必要な収納スペースの数や大きさの目安を知るために、収納するものの量を把握することから始めましょう。現在使用している家具や家電製品、洋服などをリストアップし、一覧表にまとめます。
リストアップは手間がかかるかもしれませんが、何をどこに収納するかがイメージできるため、入居後に収納スペースが足りないことに気づくといったことを防げます。
また、入居前に不要なものを処分することも検討してください。処分するか迷うものもあると思いますが、明らかに不要なものは、この機会にリサイクルショップやフリマアプリなどで売却しましょう。その分をマイホーム資金に充てることもできます。

家族のライフスタイルを考慮する

各家庭のライフスタイルにより、収納が必要になる場所や大きさが変わります。
例えば、小さな子どもがいる家庭であれば、おもちゃの収納場所が必要だったり、在宅ワークをするのであれば、資料などを保管するスペースが必要だったりします。
また、キャンプが趣味なご家族であれば、倉庫や車庫などにキャンプ用品を収納するスペースがあると、出し入れも簡単です。非常時に備えて防災グッズや食品などを保管したい方は、キッチンパントリーも検討するとよいでしょう。

生活動線を考える

収納スペースをどこに・どのくらい配置するかを考える際は、生活動線を意識することが大切です。生活動線を考慮せずに配置すると、行き来が不便で有効活用できない可能性があります。
ポイントは、必要な場所に必要な大きさの収納を作ることです。
例えば、衣類の収納は洗濯物を干す場所から脱衣所までの間にする、玄関からキッチンまでの間にパントリーを設置するなどがあります。また、普段使いする掃除道具は、どの部屋からもアクセスの良い廊下に収納すると便利です。
収納は、しまうものや大きさを決めるだけでなく、家族の動線に沿った配置になるよう検討しましょう。

子どもの成長や将来の暮らしをイメージする

子どもがいるご家庭では、子どもの成長に伴い、将来的にどのような収納が必要になるかも考える必要があります。今はまだ小さな子どもでも、これから進学するにつれて、持ち物が多くなることが考えられるためです。
習い事を始めて必要な道具や備品を購入したり、中学校や高校で部活を始めたりすると、大きなものを収納する必要が出てくる可能性があります。子どもが自分でしまえる場所に収納スペースを設置してあれば、自分で管理できるため自立心も養えるでしょう。
子どもは徐々に大きくなるということを念頭において、余裕を持ったスペースを確保できるとよいでしょう。

見せる収納・隠す収納のバランスを取る

収納というと「隠す」イメージを持つ方もいるかもしれませんが、あえて収納してあるものを隠さない、いわゆる「見せる収納」にするのもひとつの方法です。見せる収納を上手に取り入れると、おしゃれな空間が生まれるだけでなく、収納しているものが分かりやすく取り出しやすいというメリットもあります。
見せる収納として適しているのは、おしゃれなお皿やアクセサリー類、本や雑誌などの趣味のものなどです。
なお、収納する際には統一感がでるように、同じ収納ケースを用いたり色味や素材を統一したりするのがおすすめです。
ものは、隠しすぎると落ち着かない雰囲気になりがちですが、見せすぎても雑然とした印象になります。見せるものと隠すもののバランスが大切です。

デッドスペースを作らないよう工夫する

収納スペースの奥行きを取り過ぎたり、幅を広くしすぎたりすると、デッドスペースが生まれることがあります。
特に、奥行きが深すぎると奥の方に入れたものが取り出しにくく、隅の方まで活用できない可能性も考えられます。幅も広い方がものを入れやすいですが、かえって使い勝手が悪くなることもあるため、必要以上に広げるのは得策ではありません。
実際に何を収納するのかリストアップして、ものの量や大きさに合わせた奥行きと幅に設定することがポイントです。

【場所別】新築時の収納スペース活用のポイント

家の収納スペースは、玄関やリビング、キッチン、廊下、洗面所・脱衣所などさまざまです。
場所ごとに適した収納スペース活用のポイントや、家づくりの際に注意しておきたいことを紹介していきます。

玄関

引用元:施工事例|化粧梁の映えるナチュラルウッドな家(SBSマイホームセンター)

玄関の収納は、主に靴をしまうスペースとして利用するものですが、外出時や帰宅時の動線を考えて、必要なものを収納できるスペースを確保すると便利です。
傘やスリッパの収納ボックスのほか、マスクや鍵、アルコールスプレーなどの小物を収納できるものを置くと、出かけるときに慌てずに済みます。
間取りに余裕があれば、シューズクロークを設けるのもおすすめです。ベビーカーやレインコートなどをすっきり収納できるほか、使用後に汚れたスポーツ用品やアウトドア用品なども、直接部屋に持ち込まずに済みます。また、扉やドアを設置しておけば、来客があっても自然に隠すことができます。
ただし、収納スペースを広くとりすぎると、圧迫感のある玄関になってしまう点には気を付けましょう。

リビング

引用元:施工事例|プロが満を持して建てた平屋風の自邸(SBSマイホームセンター)

リビングは家族みんながそろう場所なため、家族間で収納場所を共有して使いやすく整理することがポイントです。リビングに収納スペースを設けることで、必要なものがすぐに取り出せたり、来客時に気持ちよく迎え入れられたりするメリットがあります。
リビング収納の例としては、壁面を収納に活用する、小上がりの段差を利用して収納スペースにする、ベンチ収納を設置するなどがあります。テレビ回りをすっきりするには、テレビボードを設置して、コードや細かいものを収納するのがおすすめです。
また、汚れてもすぐに掃除できるよう、モップやほうきなど簡単な掃除用具を収納できるスペースがあると便利です。収納スペースの中に充電式の掃除機をセットしておけば、いつでも使えます。

寝室


引用元:施工事例|和の寛ぎと木の温もりを感じる家(SBSマイホームセンター)

寝室にはウォークインクローゼットを設けると、空間を広く使えるためおすすめです。タンスや衣装ケースを置くと、どうしても部屋が狭くなってしまいます。快適な睡眠環境を作るためにも、大きな家具は控えて室内のものを減らすとよいでしょう。
ウォークインクローゼットがあると、起きてからすぐに着替えられ、移動時間を省略できます。広めのスペースを確保できれば、中で着替えられるためコーディネートを楽しみやすいというメリットも。
また、暖房器具や扇風機などのシーズンものも収納できれば、ほかの部屋や階に取りに行く必要がありません。
ただし、洋服やものを収納したままにしておくと、使い勝手が悪くなったり風通しが悪くなったりします。定期的に整理するよう心がけましょう。

キッチン

引用元:施工事例|スタイリッシュ☆モダンな邸宅(SBSマイホームセンター)

キッチンは、生活感が出てしまう場所であるため、上手に収納を利用したいところです。しかし、あまりきっちり収納し過ぎてしまうと、取り出すときや片付けるときに不便さを感じてしまいます。
日々の家事を効率的にすすめられ、片付けやすい機能的なキッチン収納にすることがポイントです。
キッチンをすっきりとさせたい方や、食品などのストックが多いご家庭の場合は、パントリーを設置するのがおすすめです。大容量のタイプもあるので、必要に応じて選べます。
背面収納には、カウンタースペースのあるものや、炊飯器や電子レンジといった調理家電が収納できるものなど、いろいろなタイプがあります。収納力は十分か、必要な機能が備わっているかなどをチェックして選びましょう。

洗面所・脱衣所

引用元:施工事例|セカンドライフを楽しむ笑顔あつまる平屋(SBSマイホームセンター)

洗面所と脱衣所をシンプルにすっきりと見せたい場合は、造作棚がおすすめです。造作棚は建物の一部として施工されるため、スペースや雰囲気に合ったものを作ることができます。収納したいものや大きさなどを考慮し、家族みんなが収納しやすく、使いやすいデザインのものを選びましょう。
また、収納スペースのデザインにより柔軟性を持たせたい場合は、「カウンター洗面台」にするのもひとつの方法です。カウンター洗面台は、壁にカウンターを設置した後に、鏡や洗面ボウルなどを組み合わせるもので、カスタマイズ性の高さがメリットです。
価格面や使いやすさから「ユニット洗面台」が選ばれることもありますが、洗面所や脱衣所の収納にこだわりたい場合は、カウンター洗面台も検討してみましょう。

トイレ


引用元:施工事例|スケルトン階段が映える吹き抜けリビングの家(SBSマイホームセンター)

トイレは手狭な空間ですが、掃除用具のほかにもトイレットペーパーの替えやサニタリー用品、消臭剤・芳香剤など、収納が必要なものが意外とあります。収納場所が広く確保できる場合はキャビネットを設置し、難しい場合はカウンターの設置が選択肢となるでしょう。
キャビネットは、トイレの奥や横に単体または両方に取り付けたり、手洗い洗面も設置する場合は壁に取り付けたりする方法もあります。施工上可能であれば、埋め込み式にすると、スペースを取らないうえに収納もできて便利です。
カウンターはトイレ上部や側面などを有効活用できますが、トイレを圧迫せずに、なおかつ使いやすい高さに設定するようにしましょう。

廊下

引用元:施工事例|家事ラク動線★工夫満載の家(SBSマイホームセンター)

廊下に収納を作ると、家全体の収納スペースを増やせたり、部屋を広く活用できたりするメリットがあります。埋め込み収納にすれば見た目がすっきりし、動線を邪魔することもありません。後付けする場合は動線を塞ぐ可能性があるため、配置に気を付けましょう。
収納の設置場所としては、廊下の壁面や突きあたり、階段下、階段2階の手すり部分などがあります。
オープン棚にして見せる収納にすれば、お気に入りのものを置いてディスプレイとしても活用可能です。扉を付けて見せない収納にすると、パントリーの代わりにつかうこともできます。スペースに余裕があればクローゼット型にし、ウォークインクローゼットの代わりとして活用するのもよいでしょう。

新築時は収納にこだわった家づくりを

新築に必要な収納スペースは、家族の人数や年齢、ライフスタイルなどによりそれぞれ異なります。しかし、最も大切なのは、必要なところに必要な収納スペースを配置することです。

収納スペースは、ただつくればよい・大きければよいというわけではなく、生活スペースを塞いだり圧迫したりすることのないように設置するのがポイントです。

ご家族の暮らしに最適な収納スペースを確保して、快適な生活を手に入れましょう。

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