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ライター

三室安代:着物ライターの三室安代(みむろやすよ)です。幼い頃からきものに親しみ、大学卒業後は大阪の人気店できもの修業→静岡の実家呉服店に勤務。きもの歴は20年以上。現在は2歳男児の育児と仕事のかたわら、着物でのお出かけを楽しんでいます。

着物の買取を依頼してみたら、買取価格を見てがっかりした…。買取業者を探していたら、口コミのあまりに安い買取価格にがっかりした…。そんな経験はありませんか?

実際には、着物買取は期待した金額ほど高く売れない場合がほとんどです。しかし、着物買取のしくみがわかれば買取に対する意識が変わるかもしれませんよ。

この記事では、着物買取のからくりや、買い取られた着物のその後の行方について解説します。

着物買取のからくりを理解して、賢く着物を売りましょう!

着物買取のからくり

そもそも、着物買取業者が買取をした着物は、その後どうなるのでしょうか?

嫁入りの時に誂えてもらった着物や母や祖母から遺された着物など、大切にしていた着物であればあるほど買取後の行方が気になりますよね。

誰かの手に渡りまた着てもらえるのだろうか、何らかの形で再活用されるのだろうか…。

せっかくの着物を有効活用してもらえたら、売ったかいもあるというものです。ここでは、意外と知らない「着物業者が買い取った着物のその後」について解説します。

着物買取のその後①ネットオークションで販売

出張買取の場合、買取られた着物は8日間のクーリングオフ期間中自社倉庫に保管されます。8日間のクーリングオフ期間を終えてはじめて、自社での販売が可能になるのです。 販売可能になった買取り着物の多くは、ネットオークションで販売されます。

オークションには以下の2パターンがあります。

オークションの種類
  • 一般消費者向けのオークション
  • 業者向けのオークション

一般消費者向けにはヤフーオークションなどに出品され着物ユーザーに落札されます。

着物買取業者のバイセルやヤマトクはヤフオクのアカウントがあり、着物ファンの間ではかなり有名です。 多くの着物が1円から出品されるので、少しでも安く良い着物を手に入れようと毎日チェックされています。

オークション出品前には買取業者が着物のクリーニング・メンテナンスを行い、綺麗な状態にしてから出品します。

関連記事:バイセルの着物買取の評判は?ひどい・やばいなどの口コミの真相【2022年版】

着物買取のその後②レンタル着物ショップに販売

買取した着物のその後

オークションでの自社販売の次に多いのが、レンタル着物ショップへの販売。「省スペース」「断捨離」がブームの現代においては、さまざまな着物のレンタル需要が高まっています。

レンタル着物の需要
  • 結婚式
  • 入学式での訪問着レンタル
  • 成人式
  • 卒業式での振袖レンタル

特に着る機会の限られるフォーマル着物はレンタルする人が多いです。

それに伴いレンタル着物店も多くの着物を揃えておきたいため、着物買取業者から着物を購入します。

販売方法は、業者向けのネットオークションでの販売や、レンタル着物ショップと直に取引を行う場合があります。

着物買取のその後③中古の着物を扱う呉服店に卸売

中古の着物を販売する「古着着物専門店」に卸売りをするパターンもあります。

着物の古着を扱う店でも、地方の小さな個人店だと買取着物数が多くは集まりません。 店内で販売する古着着物が品薄になってしまうため、品数豊富な大手の着物買取業者から着物を購入するのです。

中古着物専門店へは、業者向けオークションや直接取引で卸売りをします。

着物買取のその後④海外向けに販売

着物は近年海外でも美しさが認められ、需要が高まっています。

海外では特に羽織が人気。洋服の上から羽織ったり、ホームウェアとして着るのがちょっとしたブームです。 買取着物を海外からバイヤーが直接買い付けにくることも。日本旅行でレンタル着物を体験し良さに目覚める海外の方も多く、今後も人気が広がっていくでしょう。

自分の着物が海外のどこかで着られているかも..なんて夢がありますよね。

古布・ハギレとしての需要はあるのか?

着物や帯の生地をリメイクした小物は国内・海外問わず人気があります。

また、着物の生地を使った洋服も人気で、デパートの催事や海外のショップ等で多く販売されています。

シミやカビのある着物は、汚れのある部分をよければ小物や洋服のリメイク素材として使えるため、一定数の需要があります。

どんな着物でも有効活用される道があるのは嬉しいですね。

なぜ着物買取専門店は儲かるの?

「着物買取のCMをよく見かけるけど、儲かっているのかな?」そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。

実際、コロナ禍で不況に陥る業界も多い中、着物買取業者の業績は比較的好調です。それはなぜでしょう?

着物買取業者が儲かる理由

着物買取業者は、買い取った着物を業者向けに複数のオークションで販売することで売上の大部分を稼いでいます。 オークションには着物レンタルを扱う業者や中古着物販売業者が参加し、良い着物をゲットしようと奮闘します。

どの業者も特に希少価値の高い着物や品質の良い着物が目当て。競り合いの結果高値で取引されることが多いのです。

一般消費者向けにもECサイトで買い取った着物を販売しており、着物愛好家の間で人気を博しています。

上記のように買取着物の需要が高いことから、業績が好評=儲かっているという印象を受けるのでしょう。

買い取った着物を最適な形で販売する“企業努力”で業績好調なんですね。

「着物の高価買取なんてありません」の真意は?

「着物の高価買取なんてありません」と、京都の帯仕立業者が自身のHPで着物買取に関する注意喚起をしたことがありました。

この記事にはどんな真意が込められているのでしょうか?

着物の買取業者の中には、記事に書かれているような悪質な「押し買い」をする業者が少なからず存在します。 「着物を見せて欲しい」と家に上がり込み、指輪や時計などの貴金属はないかと半ば強引に貴金属を買い取られる被害が出ています。

そんな被害を身近で耳にした筆者。あえて「高価買取なんてない」とインパクトのある言葉で注意喚起することで、一人暮らしの女性やお年寄りの「押し買い」被害をなんとかして減らしたい!と思ったのでしょう。強い言葉の中に押し買い業者に対する憤りとこれ以上被害にあう人を増やしたくないという思いが感じられます。

着物の高価買取は本当にありえないの?

ポイントは、実際に「着物の高価買取はありえない」という意味ではない、ということ。 価値があり状態の良い着物ならば、高価買取は充分にあり得ますよ。

では、押し買い被害にあわないためにはどうしたら良いのでしょう? ネームバリューのある信頼性の高い買取業者に依頼するのが安心です。

関連記事:着物買取のトラブル6選!悪徳業者を避けるためのコツ

参考:「着物の高額買取なんてありません」 京都の帯仕立て業者の注意喚起が話題

まとめ

着物買取のからくりや、買い取った着物のその後などについて解説しました。

とはいっても、からくりを理解できたところで自分で着物を売るのはなかなか難しいもの。 メルカリなどで売るにしても、正確な色味の写真や細かなサイズ測定が必要など、かなりの手間と労力がかかります。

着物を1円でも高く売りたい、というよりは「早く着物を整理してすっきりしたい!」という気持ちの方は、

着物買取業者に依頼するのがおすすめです。

大量の着物でも出張買取なら、面倒な苦労0(ゼロ)で買い取ってもらえますよ。

断捨離でスッキリ&大切な着物を有効活用しましょう!