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建築・間取り

2018年08月01日 (水)

人を良くするダイニング

執筆者のイメージ
鈴木 元一朗
グランドコンパス

 人を良くすると書いて「食」、同じ釜の飯を食うとは、苦楽を分かち合った親しい間柄のたとえ。食事をする大事な場所がダイニング。いつから食事をするだけの場所ができたのでしょうか?

 それまでは、居間(リビング)であり客間であり、食卓であり、勉強部屋であり、寝室に変化する便利な部屋。そこにあるのは卓袱台(ちゃぶだい)というポータブルなジャパニーズ家具。食卓、ゲーム台、ステージ、勉強机、怒りの捌け口(星一徹)、変化自在な日本的な編集術。おもてなしをする空間から、人が集まる空間に、そして二人の愛を育む空間へと、それがすべて同じ場所なんて凄い発想だと思いませんか。この源流はまさに縄文式住居。ワンルームリビング、リビング内階段、新しいライフスタイル?いえいえ、縄文時代から車座になって食を共にするスタイル、何も変わりないですね。

 欧米様式は目的別空間設計である。いずれの部屋も使用目的が名称。エントランス、リビング、ダイニング、マスターベッドルーム。日本は洋室、和室。欧米への憧れだけで空間設計するよりも私たち日本人の文化や思想を大事にしてもよいのではないでしょうか。

 ところで、家族で同じ釜の飯を食べていますか?まさか家族より会社の同僚、先輩、上司との会食の方が多い?働き方改革により夕食時までに帰宅することに繋がらない?今ごろ同じ釜の飯は奥さんや子供たちが嫌がる?まさかね。

 これからマイホームを持つ方にはアドバイスがあります。ダイニングの椅子は座る場所が決まりやすい。リビングのソファーに比べると、ダイニングには定位置がある。家族の座る場所の中でも、特にご主人の椅子だけ違うスタイルにしたり、クッションなど装飾が違うだけでもいいのですが、不在でもご主人の居場所がわかりやすくしておくのである。
 権威の象徴とも言われる椅子ではあり、封建的文化の名残であるが、それぐらいなら高価にもならず、ましてパワハラにもならない、そんな匙加減が家族の関係を良くしたり、ご主人が不在でも存在感がある。さらに時が経つとその椅子が父の面影になる。ダイニングは人を良くする空間なんですね。外で忖度していないで、まっすぐ帰りましょう。帰りたくなるお気に入りの椅子があるダイニングはいかがですか。たまにはマイホーム忖度が楽しいのかもしれません。

 健康的な献立、楽しい会話、しつらいとステキなダイニングを設計しましょう。そこにはBGMは雰囲気を盛り上げてくれますが、TVはいらないですね。

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