建築・間取り

睡眠の質を高める寝室づくり【5つのポイント】

執筆者
出口 恵

良質な睡眠は、私たちの心と身体の健康に欠かせないものです。しかし、これから家づくりを考える子育て世代のみなさんは、仕事も家庭も人生の中で一番忙しい時期!思うように睡眠がとれないことも多いかと思います。そのような中でもできる限り快適な睡眠を手に入れるためには、寝室の環境がとても重要です。今回は、睡眠の質を高め、ご家族みなさんが健康に暮らすための寝室づくりのポイントをご紹介します。 

ポイント①寝室の理想的な広さは?

 [アキュラホーム浜松支店 おうち時間を楽しむ暮らし 海外ドラマのようなおしゃれな家 浜松展示場]

夫婦用の主寝室の広さとして多く採用されているのは6畳~8畳です。6畳は、シングルベッドを2台並べて置く、またはダブルベッドやクイーンサイズベッドを1台置く場合に最低限ほしい広さ。これに加えてテレビやサイドテーブル、収納棚などを置きたい場合は、8畳ほどが必要になります。

ここで子育て世代に考慮してもらいたいのは、親子で一緒に寝る期間は意外に長いということ。もちろん個人差はありますが、子どもが自分の部屋で一人で寝られるようになるのは、小学校低学年〜中学年以降になります。

それまでは、主寝室のベッド横に布団を敷く、子ども部屋に布団を敷いて親子で寝るなどして、家族の寝る場所を確保しているケースが多いようです。寝室の広さを考える際には、夫婦だけでなく、子どもが寝るスペースについても検討することをおすすめします。

ポイント②快適な寝室づくりに欠かせない窓の設置

[ダイワハウス 静岡支店 シグマ 静岡展示場] 

窓の位置は、寝室の環境を大きく左右します。とくに注意が必要なのは、次のような窓の設置です。

 ●東向きの窓
→夏場は朝日が眩しすぎ、早朝から目が覚めてしまう。

 ●西向きの窓
→西日が強すぎると夏場は室温が上がり、冷房が効きにくくなる。

 ●枕元すぐそばの窓
→外気の影響を受けやすく、暑さや寒さを感じる。また、結露が発生する場合には、寝具にも湿気がこもりやすくなる。

 ●通りに面した窓
→交通量の多い道路に面して大きな窓を設置すると、車の音や振動などが気になる。

以上のように注意すべきポイントの多い窓ですが、適度な採光・通風を確保するためには欠かせないものでもあります。快適な寝室づくりのためには、窓の位置や大きさに配慮するほか、断熱・防音性能の高い窓の採用や、滑り出し窓・スリット窓・高窓などの活用がおすすめです。

ポイント③リラックス空間を演出する寝室照明

[トヨタホーム東海 シンセ・フィーラス 静岡東展示場] 

寝室の照明には、就寝前のひと時をリラックスして過ごす空間をつくり、安眠に導く役割があります。そのため、横になったとき、眼に刺激を与える光源は避けながら、適度な明るさを確保できるものが適しています。

寝室の照明として人気なのは、ダウンライトや間接照明。部屋の中で明るさの違いが生じるため、雰囲気のある、ゆったりとした空間を演出することができます。ただし枕元の真上にダウンライトがあると、非常に眩しく感じてしまうので注意が必要です。あらかじめベッドや寝具の位置を決めてから、ダウンライトの設置場所を決めるようにしましょう。

また、子どもが赤ちゃんの時期には、夜中も授乳やオムツ替え、体調確認のために、ある程度の明るさが必要になることもあります。手元でオンオフ・明るさの調整ができる補助照明があると便利です。これから子育てをはじめるご家庭なら、それらを意識してコンセントの設置やスペースの確保を考えておくとよいでしょう。

ポイント④寝室に適した天井・壁・床とは?

人気の勾配天井

[積水ハウス静岡支店 シャーウッド(ザ・グラヴィス)藤枝展示場] 

寝室の天井として人気なのが、平らではなく傾斜させた「勾配(こうばい)天井」。通常の天井よりも高さがあり、縦方向に広々としたスペースが生まれます。天井を見上げる姿勢では、それをより強く感じることができるため、開放的な空間を好む方にとっては魅力的な間取りです。

一方、デメリットとしては、高さがある分、建設費やその後の光熱費、照明や窓のメンテナンス費が高くなることは考慮しましょう。

壁紙選びの注意点

[ヘーベルハウス HEBEL HAUS FREX 富士展示場]

寝室はプライベートな空間となるため、自分の好みどおりの部屋にしたいと考える方もいるかもしれません。しかし、あまり奇抜な色や柄の壁紙は、リラックスするための寝室にはやはり向きません。どうしてもそのような壁紙を使いたい場合は、アクセントクロスとして、どこか一面だけ、横になった時にあまり目に入らない位置に採用することをおすすめします。

また壁紙には、湿度の調整や消臭などの機能性をもったものも増えています。壁紙選びの際には、色や柄と合わせて、このような機能にも注目してみてください。

カーペット?それともフローリング?

 [三井ホーム シュシュ(chouchou)浜松展示場] 

最近では、床材にはフローリングが主に使われています。しかし寝室については、カーペットも根強い人気です。寝室にカーペットを採用するメリットは、次のようなものがあります。

●床の冷たさを軽減する
●素足で歩けるためリラックスできる
●音を吸収するため夫婦で就寝・起床の時間がちがっても安眠できる
●床のホコリが舞い上がりにくい

またデメリットとしては、

●ダニが繁殖しやすい
●飲み物などをこぼした時に掃除がしにくい

といったことがあげられます。一方のフローリングには、手入れのしやすさや、木の風合いを感じられるなどのメリットがあります。どんな点を優先したいかを考えながら、検討してみてください。

ポイント⑤共働き家庭の寝室収納を考える

[ユニバーサルホーム浜松東店 ドマーチェ テラスエディション 浜松展示場] 

寝室の収納として一般的なのは、ウォークインクローゼットです。洋服だけでなく、寝具や家電などもしまえる収納力、他の家族の目を気にせずに中で着替えられることなどが大きなメリットです。

また最近では、クローゼットの入口を寝室と廊下の2箇所に設けるウォークスルータイプも注目されています。夫婦の帰宅・出社時間がちがっても、なるべく物音を立てず、互いの睡眠をじゃませずに活動ができる点が共働き家庭に人気です。家事動線の視点でも、洗濯後の衣類をしまう際に、廊下から直接アクセスできるという利点があります。

まとめ:理想の寝室を見つけに行こう!

[セキスイハイム東海 パルフェ(V to Heim)富士展示場] 

[住友林業 The Forest BF 三島展示場] 

[一条工務店 一条の洋館セゾン・掛川モデル 掛川展示場] 

SBSマイホームセンターには、ここで紹介した以外にもさまざまな寝室づくりを提案したモデルハウスがあります。サイト内の「モデルハウス検索(https://www.sbs-mhc.co.jp/search.php)」には、「イメージで探す」という機能があります。

ここでは、サイトに登録のあるモデルハウスの画像を「住宅会社」「展示場」「写真カテゴリ」で絞り込むことが可能です。「写真カテゴリ:寝室」で絞り込めば、たくさんの寝室の実例を一覧で見ることができます。

その中から、ご家族の好みに合った寝室を探してみてください。そしてぜひ、実際に展示場に足を運んで、広さの感じ方や光の入り方、居心地などを体感してみてくださいね。寝室は、日々の疲れをとり、明日への活力を養うための大切な場所。ご家族が毎日を元気に過ごせる寝室づくりのヒントになればうれしいです。