インテリア

壁素材を吟味

執筆者
鈴木 元一朗(グランドコンパス)

空間演出で多くの面積を占めていくのが壁になります。


ビニールクロス
 現在の壁素材の主流がビニールクロスです。価格が安く、施工性がよく、清掃性が良いからです。デザインも豊富になり、オリジナルクロスを作成しこだわる方や一面違う色にしたりボーダークロスを入れて演出性を高めることもできる。家を建てたらどんな内装にしますか?

紙クロス、布クロス
 素材感を楽しむには紙や布クロスがある。高級感を演出できる一方で紙は薄いため下地処理が難しく、防水加工を施していないと清掃が悪い。重厚感を出す布クロスは防火性に劣り、埃を吸着しやすいこともあり一般的ではない。

木質壁紙
 薄くスライスした天然木やコルクなどがあり、腰壁に採用されることが多い。高額になるため、全面施工ではなくアクセントに使用される。温もりや格調の演出性が高い。

珪藻土、漆喰
 珪藻土は調質性が高いことでバスマットにも使われる。反面で染みやカビが発生しやすく、振動や揺れでヒビが入ったり、粉が落ちたり服につくデメリットがある。
 漆喰(しっくい)は石灰石が原料であるためアルカリ性が強く臭いの元を退治し、消臭効果が高い。耐久性も100年と言われるくらい長い。

シラス、大理石、タイル
 火山灰である珪酸を主成分としているので珪藻土に近い調湿効果が期待できる。
 タイル、大理石などは素材感を味わうことができ、触感が固く冷たい。本物志向の方にお勧め。
 価格を抑えるために大理石柄プリント壁紙などあるが本物とは異質です。

組み合わせ
 これらは、実際の住宅、展示場で確認してみましょう。壁の面積が多い住宅では、色や柄、素材感が心理的影響を与えている可能性は大きいかもしれません。部屋ごとの連続性や用途による使い分けは、百聞は一見に如かず、体験しに行きましょう。
 そんな質問で、営業マンの知識の有る無しが見極めたりすることもできますよ。