静岡県データ

アフターコロナで変わる暮らし方

執筆者
株式会社トムス 寺島 知津

 ご存じの通り、10月からは東京都も「Go To トラベル」キャンペーンが開始されました。9月連休ごろから、人々の流れも活発になっており、静岡市の街中にも賑わいが戻りつつあります。街に活気が出るとやはり気分も明るくなりますね。

 新型コロナウイルスにより経済への影響もさることながら、私たちの生活や価値観にも大きな変化をもたらしています。特に消費行動の変化については、皆さん実感していることでしょう。

静岡県の緊急事態宣言後、2ヶ月が経過した7月に、静岡県内にお住まいの方を対象としたアンケート行い、コロナ禍前後の行動・意識の変化を調査しました。「消費行動の変化」をたずねたところ、コロナ禍以前と比べて”増えた”との回答が多かったものは、「通信販売の利用」、「テイクアウトの利用」など。一方、”減った”との回答が目立ったのは、「外食」、「街中へのショッピングやお出かけ」、「週末や休日の外出」などとなっています。やはり、外出行動を伴う消費行動が減少し、在宅に関連した行動が増えていることが如実にあらわれています。また、「スーパーやドラッグでの1回あたりのお買物金額」が増えた人も多く、食品・日用雑貨品のまとめ買い、ストック買いの傾向が強くなっていることがうかがえます。

 また、「家計の変化」についての質問に対しては、出費が”増えた”との回答が多かったものは「食費・日用雑貨品」、「光熱費」の2項目。一方、”減った”が多かったのは、「外食費」、「娯楽・レジャー費」、「ファッション・美容費」となっています。このとおり、家計についても、在宅時間が長くなったこと、外出時間が減少したことによる影響を受けています。

 今後、経済が回復していくことで、コロナ禍以前の状況に戻っていくものと思いますが、これを機に新たなスタイルとして定着していくものもあるのではないでしょうか。特に、”家にいながらできること”が増えたと感じる方も多いでしょう。在宅時間が以前よりも増えるとしたら、「光熱費アップ」、「食品・生活品のストック」、「家族や夫婦で一緒にいる時間の増加」などが、コロナ収束後も継続するかもしれません。ということになると、

これからの家づくりは、アフターコロナにおける生活をイメージする必要がありそうですね。光熱費節約、ストックに適した収納スペース、テレワークを意識したプライベート空間などがキーワードになりそうです。

データ:2020年7月 コロナ禍による消費行動アンケート(株式会社トムス調べ)/静岡県居住者421人