静岡県データ

便利・安心・快適な生活を実現するために

執筆者
株式会社トムス 寺島 知津

我が家でマイホームを購入して17年になりますが、当時「食器洗い乾燥機」は、どちらかというと贅沢品といったイメージで、いわゆる”憧れ”の存在でした。共働きということもあり、主人にねだってビルトインタイプを手に入れることができましたが、今でも現役でバリバリ働いてくれています。もちろん元は取ったと思います。

これからマイホームを考えている方も、「便利」「安心」「快適」などといった、暮らしのバージョンアップを思い描いているのではないでしょうか。イメージする理想の暮らしを実現するためには、住宅設備や家電も大事なツールになります。私も、間取りの設計と同じくらい、住宅設備については時間をかけて研究しました。とは言っても、限られた予算の中では優先順位を付ける必要が出てきます。検討するにあたっては、どれくらいのお宅が所有しているのかも気になるところですよね。

静岡市民を対象としたアンケート調査(SBSデータバンク静岡市調査)より、代表的な住宅設備・家電の所有状況およびニーズの10年間の変遷をみてみました。”お宅で持っているもの”についてみると、この10年間で普及率が顕著に伸びたのは「空気洗浄機」「太陽光発電システム」となっています。特に「空気清浄機」は直近の2019年では44.1%で、2009年から20%近く伸びています。「太陽光発電」も2019年では12.8%で10年前の4倍以上の伸びとなっています。
また、”欲しいと思うもの”では「床暖房」「太陽光発電システム」「システムキッチン」「多機能バス」「食器洗い乾燥機」は下降傾向となっていますが、所有率の上昇に因るところも大きいかと思います。”欲しいと思うもの”でここ数年伸びが見られるのは「家庭用蓄電池」。2011年は東日本大震災の影響もあり15.7%が”欲しい”と回答したものの、その後2015年までは下降傾向。2016年の熊本地震以降、2019年までは再度上昇に転じています。「家庭用蓄電池」の普及については、今後の動きが気になるところです。購入の検討にあたって、ご参考になればと思います。ただ、”みんな持っているから””普及率が高いから”などと安易に購入を決めるのではなく、できるだけ情報を収集して、購入するかどうか、または我が家に合ったものを選んでいただけたらと思います。