静岡県データ

家庭内での死亡事故は交通事故の2倍!

執筆者
株式会社トムス 寺島知津

 ご存じの通り、静岡県は交通事故が多い県として知られていますね。でも皆さんご存知ですか?実は家庭内での事故は交通事故よりも多く発生しているんです。2016年の人口動態調査では、静岡県内における家庭内での事故死は406件と、交通事故死167件のなんと2倍以上の件数となっています。家庭内での死亡事故で最も多いのが、「窒息・誤嚥」で32.3%、ほぼ横並びで「溺死・溺水」が31.8%となっています。そのほか「転倒・転落」22.4%、「煙・火災への暴露」6.4%、「熱・過度の低温や高温への暴露」4.7%など。

■家庭内での死亡事故における死因(静岡県)

データ:2016年人口動態調査(厚生労働省)/n=406

 お風呂場では転倒や溺れ、ヒートショック、階段では転倒・転落、キッチンでは火傷や火災など、家の中のあらゆる箇所において事故の危険性が潜んでいます。実は我が家でも母が階段を踏み外して足を怪我したり、息子が小さかったころに縁側から転落して顔に傷を負ったりと、小さな事故を何度か経験しています。事故が起こって改めて、暮らし慣れた我が家にも危険が潜んでいることを思い知らされました。

 このような事故を防ぐためには、やはり家づくりにおいて「安全性の確保」も重要なポイントとなりそうです。特に家庭内の事故は小さなお子さんやお年寄りに多いようですので、子ども目線でみた場合の危険個所、お年寄り目線で見た場合の危険個所を想定して、事故を防ぐための設計や工夫を家族みんなで話し合って作っていくのが良いかと思います。