土地選び

注文建築の土地選び ハウスメーカーも活用できる

執筆者
株式会社Flap 矢島マコト

土地選びの重要性

 注文建築で家を建てようとするなら、失敗したくないと思うのは当然ですが、昔から「家は三回建てないと満足できない」と言われています。やはりこれは昔の言葉で、知り合いの大工さんに頼むしか無かった時代のことでしょう。情報収集の手段が飛躍的に発達した現在は、慎重に準備と検討を重ねれば「家自体は」理想に近づけることは可能だと思います。しかし家づくりの難しさを示す比喩としては今後も残る言葉かと思います。ただ、土地を三回変えるとなると格段に難しいでしょう。孟母三遷の教えと言いますが、そうそう出来るものではありません。

注文建築の土地選び

どこに家を建てるか。大変重要な要素ですね。建て替えならば悩みも少ないのですが、ゼロからの土地選びはどうしたら良いのか分からず、とりあえずネットで...と不動産サイトから情報収集している方も多いかと思います。条件に合う土地がみつかればラッキーです。ところが、Web上の情報をしばらく見ている方はお分かりかと思いますが「いつも同じ土地しか出ていないなぁ」と思われるのではないでしょうか。何故でしょうか?

表に出ない土地情報がある

【表に出る前に売れてしまっています】
これは、土地だけでなく、不動産全般に言われている事ですが、良い物件は、すぐに売れて(売って)しまうのです。買う側としては、条件の良い土地を、手ごろな価格で、希望する時期に入手したい。売る側としては、より早く、より高く現金化したい。常にアンテナを張って情報収集している買いたい個人や業者は、世の中に五万といます。売れない土地(または建物)は、仕方なく、売るために広告費を掛けてインターネット上や、折り込み広告、無料タウン誌などに掲載してでも売ってしまいたい、という物件(の場合が多い)です。その証拠に、エリアを絞って1年から2年かけてじっくり売土地情報を追って行くと、「価格変更」「値下げしました!」などの表示が目に飛び込んできます。

売主と不動産業者の契約形態によって違いがある
【ハウスメーカーも活用もオススメ!】
売主が不動産業者と契約する契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類。このうち最初の2つは、宅地建物取引業法により、指定流通機構(レインズ)への登録が義務付けられています。3つ目の一般媒介は、登録の義務が無く、表に出ない事もあります。また、登録義務のある2つの契約でも、出て来ないものもあるのが実態です。出て来ないのなら、掘り起しに行きましょう。出身地や仕事、子供の学校などの関係で家を建てたい地域はある程度絞り込まれていると思います。そこでお勧めするのは、ハウスメーカーの営業担当者に土地情報を求める方法です。もちろん、ハウスメーカーの営業担当者は、自社の注文建築を売りたいのですが、土地だけでも探してくれます。エリアと金額を提示してみてください。きっと血眼になって探し出してくれるでしょう。その際、建築条件付きの土地だとハウスメーカーが限定されることも有るので要注意です。