静岡県データ

経験者に聞いてみた。土地探しで後悔しないためには?

執筆者
株式会社トムス フィールドマーケティングチーム 寺島知津

 理想の暮らしを実現するためには、どのような家を建てるかを考えると同時に、どこに建てるかも同時進行で検討しなければなりません。土地の条件によって、建て方や大きさが制限されたり、間取りもその土地に合ったものを考慮する必要があります。

 静岡県内で家づくりを経験した方に、土地探しで検討した物件数を尋ねてみました。全体のおよそ4割が「建てる土地は最初から決まっていた」と回答していますが、残りの6割は土地探しをしています。1か所しか検討しなかった人は約1割、2か所以上を検討した人は5割となっています。

 さらに、土地探しをした人に重視したポイントについて項目別に重視度をきいたところ、5段階評価で「とても重視した」との割合が最も高かったのは「価格」となっています。次いで、「土地の広さ」、「地盤の強さ」、「水害の少ない地域」、「土地の形状」と続きます。これら5項目については「とても重視した」と「まあ重視した」を合わせると7割以上をマークし、土地探しの基本ニーズと言えそうです。広さや形状など建物プランに大きく影響する要素のほかにも、自然災害に強い土地であることが重要視されているようですね。そのほかの項目については、家族構成や子どもの学齢、価値観の違いにより重視度が異なるものと思われます。

 家づくりを検討した方に、土地探しのアドバイスをいただきました。

 土地を決めるときは広さや地盤はもちろん、周りの環境をチェックすることも大切。近所の人たちの様子や、朝、昼、夜の雰囲気はどうか、平日、休日ではどうかなど、車で通るだけではわからないので、周辺を歩いてみると周りの雰囲気がよくわかると思う。(女性30代)

●一番後悔しているのは近隣の付き合い。自治会の付き合いが多く、祭り、葬儀を始め強制的に出なければならない。自治会の活動など事前に聞いてから住む場所を決めた方がいい。(女性40代)
●雨天時に候補の土地を見に行った方がいい、水はけ等が分かる。(男性30代)
●日当たりは時間、季節により違うので何度も見に行くと良い。(女性30代)
●その土地に問題がないか購入前に調べるべき。準防火仕様にしないといけなかったり、水道管が細かったりして余計にお金がかかった。(女性30代)
●不動産屋にメール登録をしていたため、広告が出る前に良い物件を知ることができた。(女性40代)
●インターネットの広告を見るだけでなく、実際に不動産屋に足を運んでじっくり話を聞くのが重要。(男性40代)

 そのほかにも、「妥協しないで探したほうがよい」との声もあった一方で、「ある程度の妥協も必要」との声も挙がっていました。いずれにしても、家族で優先順位を整理して、土地探しに臨むことだと思います。また最近では、被害の大きな自然災害も多発しています。各市町でハザードマップが公開されていますので、そちらも是非チェックしてみてください。