特集

始める前のガーデニング・イメトレ

執筆者
企画プランナー 松木徳夫

家に庭があるから「家庭」なんだと云う人も?!
  デザインや広告、イベントなどのプランニングを生業としている立場からも、マイホームの購入や建替えをお考えの方には、家族の暮らしをより一層楽しく豊かにするための提案として「庭のある家づくり」をおススメします。
 「庭」には、家をオシャレに見せたり、四季を身近に感じたり、草花の成長を見守ることでのストレス解消や家庭菜園による美味しい生活、子どもや仲間たちと楽しくBBQができたりといろいろなメリットがあります。
 カラーセラピーにおいても【グリーン】は、「調和」「バランス」「癒し」「思いやり」など、気持ちを安定させる効果があるようです。
 それに、家に庭があるから「家庭」なんだと云う人もいますよね。  しかし一方で、「敷地にも、予算的にもそんな余裕はないですよ・・・」という声も聞こえてきそうです。
 そんなあなたでも大丈夫!スペースの広さには関係なく、アイデアや工夫ひとつで「庭のある家づくり」のメリットを得ることができてしまうのです。
 例えばそのひとつの方法が「ガーデニング」。玄関やベランダに鉢植えひとつを置くことから、家庭菜園での野菜づくり、フェンスやウッドデッキの設置、芝生や庭石で雰囲気づくりなどなど。自分で手軽にできることから、造園屋さんなど専門家の手を借りる本格的なものまで手段も目的も実に様々。
 そこで、「ガーデニング」をいくつかのタイプに分けて、ガーデニングを始める前のイメージ・トレーニングをしてみましょう。

 (1)小さな鉢植えからコツコツと始めるタイプ


 何から始めれば良いのか分からない人やいきなりコストをかけたくない人は、玄関先などに鉢植えをひとつ置くことから始めてみましょう。
 花屋さんやホームセンターなどで好きな花や育てやすい植物を見つけてみましょう。プチトマトなどの野菜も良いですね。1鉢から2鉢、3鉢と少しずつ増やし、スタンドやラックなどで飾るとまとまりも出てくるのでガーデニングが楽しくなってくるはずです。
●派手なことが嫌いで、失敗することも嫌い。石橋をしっかり叩いて渡る堅実タイプです。


 (2)最初が肝心だから基本は業者にお任せタイプ



 コツコツと始めるより、最初から住居に合わせたイメージで「庭」を造ってしまいたい人は、住宅の設計の段階から造園屋さんなど専門家に相談し、提案してもらいましょう。プロにはプロならではの腕とノウハウがあります。
 また、ガーデニングは、造ってしまえば終わりではなく、維持管理していくことが大切です。初めからある程度のカ タチを造ってしまうことで初期費用はかかりますが、ゼロからではない分、楽々とスタートできますね。
●無理せず効率的に物事を進めていく理論派の割り切りタイプです。


 (3)自己流でどこまでも楽しめるDIYタイプ


 手先が器用で何でも自分で作ってしまう人ならば、ガーデニングも自己流の手造りで。
 今や、造り方を教えてくれる専門書やインターネットのサイトもたくさんありますし、ホームセンターやネット販売サイトではプロ仕様の道具や材料を個人で買うことができますね。
 時間と手間と情熱があれば本職顔負けの庭造りの実現も夢ではありません。
●打たれ強く辛抱強い頑固者ですが、好きなことに熱中できる楽天家タイプです。

 (4)美味しいから頑張れる一石二鳥の家庭菜園タイプ

 


 その目的をハッキリさせることでスッキリと取り組めることもあります。
 家庭菜園なら「ガーデニングを楽しむ」ことに加えて「鮮度が良くて安心できる食べ物を手に入れる」「食費を削減する」「子どもの食育のため」など一石で何鳥も得られるような複数の目的をハッキリと見い出すことができますね。しかも、プランターなどで手軽に始めることもできます。
 ただし、少し広いスペースで始めるとなると、枠材や土などにそれなりのコストと手間がかかることを想定しておいた方が良さそうです。
●どうせなら色々なことを一度で済ませてしまいたい。しっかり者のちゃっかりタイプです。

 (5)シャレオツなこだわりプランツタイプ

 


 和なら「盆栽」。海外でも熱く注目されている「盆栽」は、緑のアートとして若い人からの人気も高まっていますね。奥が深いからこそ趣味として長くじっくり楽しめるし、置く場所にもこだわりたくなります。
 洋なら「多肉植物」や「エアープランツ」などでしょうか。個性的でユニークな形状が魅力のひとつです。
 種類が豊富な「多肉植物」をたくさん集めてみるのも楽しいですし、「エアープランツ」は流木やガラス容器などと組み合わせて飾るととてもオシャレな演出になります。
●自己主張が強くて他人の真似が嫌い。自分の気持ちを大切にするロマンチストタイプです。

 (6)憧れは自然のままを生かすイングリッシュガーデンタイプ

 


  自然な姿をそのまま生かすのだから、素人でも比較的手軽に始めることができそうな「イングリッシュガーデン」。スペースの大小に関わらず、お好みに合わせて展開できる柔軟性があります。
 色彩豊かな季節ごとの花や大きさやカタチの違う植物をランダムに植えたり、可愛い小物を使った演出や木製ベンチを置くなど少しずつ段階を追いながらアイテムを増やしていくことができるのも楽しみのひとつです。
●自由奔放に見えて、実は慎重派。細かなことは気にせず目標に向かって一生懸命に進むタイプです。

 (7)ワビサビの世界に浸る純和風タイプ


  「マイホームに1部屋は和室が欲しい」と思う人なら、庭にも心が落ちつくような和の空間を欲しくなってしまうかも。鯉が泳ぐ池、苔の生えた庭石、石灯籠、竹垣、ししおどしやつくばいなど和風の庭園を演出するための素材はたくさんあります。
 そして、配置の決めごとや自然のままを活かすバランスの取り方など専門的な知識や感性が求められる世界です。ガーデニング初心者であれば、初期段階は専門家にお願するのもいいでしょう。
 スペースが限られている場合なら「坪庭」という方法もあります。
●常に冷静で、慌てることなく行動し、物事を適確に判断できるクールタイプです。