静岡県データ

想像してみましょう!「もし自分のまちで起こったら…」 ~静岡県民の防災意識について~

執筆者
株式会社トムス マーケティングリサーチチーム 寺島知津

近年、深刻化する自然災害

 2016年8月25日にベルリンにて「世界リスク報告書2016年版(国連大学)」が発表されました。これは、世界171カ国を対象に自然災害に見舞われる可能性および対処能力などを評価したもので、今回の報告によると、日本は地震などの自然災害に見舞われる可能性は世界4位にランクされました。今年に入り熊本地震、台風10号と大きな自然災害が発生しています。被災地の状況をテレビやインターネット動画で目にするたびに、心が痛むと同時に他人事ではないという思いになります。改めて防災、減災に対する備えの大切さを実感します。

静岡県民の防災意識

 さて、南海トラフ地震の到来により大きな被害が予想される静岡県ですが、県民の防災意識は全国トップレベルと言われています。全国13~69歳を対象としたアンケート調査より「自然災害への備えについての意識・行動」を全国と静岡で比較してみると、「地域の避難場所を知っている」「災害時の連絡方法を家族で話し合いをしている」「防災訓練に定期的に参加している」などと回答した人の割合は、静岡は全国を大きく上回っています。また「住まいの耐震補強工事を実施した・検討している」についても全国よりも高い数値になっています。また、住まいづくりに関する意識として「住まいを選ぶときには耐震性を何よりも重視する」と回答した人の割合は、全国34.4%に対し、静岡では44.3%と10ポイントほど高い数値となっており、確かに、家づくりへのこだわりをみても静岡県民の防災意識の高さが伺えます。  ”想定外”の自然災害を”想定内”にするためには、今までに起こった災害を他人事にせず「もし自分の住んでいる地域で起こったら…」と自分事におきかえて想像することが必要ですね。