静岡県データ

“整理整頓”と“共働き”の意外な関係

執筆者
株式会社トムス マーケティングリサーチチーム 三輪恭子

もしかして・・・片付けができない大人が増えている!?

 お宅の中は整理整頓されていますか?静岡市居住の男女13~69歳を対象としたアンケート調査より、家の中の「整理整頓」に対する住まいの意識の変化を35年間の時系列で見てみました。
 80年代は「家の中をきちんと整理していないと気がすまない(きちんと派)」が「家の中が多少整理されていなくてもそれほど気にならない(気にならない派)」に比べて多くなっていました。しかし、80年代後半から「きちんと派」が減少し、96年を境に「気にならない派」が多数派になっています。気にならない派の増加には、どんな背景が隠れているのでしょうか。

共働き世帯は、整理整頓されてなくても気にならない?

 国土交通白書の「共働き世帯・片働き世帯の推移」をみると「共働き世帯」は1981年から2010年まで上昇傾向が続いています。

 両方のグラフを比べてみると、「気にならない派」と「共働き世帯」の増加傾向が一致しています。つまり、「気にならない派」が増えたのは、「共働き世帯」の増加が大きな要因であると推察されます。「気にならない」というよりは、「気にしていられない」というのが本音かもしれません。
 整理された環境は、何がどこにあるのかが把握しやすいので重複買いなどの買い物ミスを減らす効果や、仕事や学習、物事への意欲やモチベーションを上げる効果などがあると言われています。家づくりの際には、我が家に合った収納計画でストレスフリーな片づけ習慣を目指しましょう。