静岡県データ

今だけじゃない!将来のライフスタイルも考えた家づくり

執筆者
株式会社トムス マーケティングリサーチチーム 寺島知津

年齢が高くなるにつれて「庭」のニーズが高くなる!?

 静岡市居住の男女13~69歳を対象としたアンケート調査より、「庭」についての意識・ニーズを年代別で見てみると、「多少家がせまくても、ある程度の広さの庭がほしい」と回答した人の割合は、年代が上がるにつれて高くなっています。一方で「庭がせまくても、ある程度の広さの家がほしい」とした人は、若い年代ほどその割合が高くなっています。やはり、引退が近くなるにつれて、子供が手から離れていくにつれて、自分の時間に目を向けるようになるのではないでしょうか。生活において重要と感じる箇所は、その時々で違いますが、家は一生に一度しか建てない方がほとんどかと思います。だからこそ、家づくりの際は一旦立ち止まって、現在だけでなく将来に目を向けた家づくりを想像してみてはいかがでしょうか。

若い世帯での庭の使い方を想像してみましょう!

 上記データは、家の広さと庭の広さのどちらを優先するかという問いに対する回答なので、決して若い世代が「庭」を必要としていないということではありません。ただ、特に子育て世代においては、子ども部屋の確保、車2台分の駐車スペースの確保と、限られた土地の中でのやりくりに頭を悩ませる人たちは少なくありません。庭はほしいけれど、それよりも優先しなければならないものがあるというのが、子育て世代の本音ではないでしょうか。
 まわりを見渡すと、ちょっとしたスペースに素敵な坪庭やウッドデッキを設けているお宅を拝見します。緑の空間は気持ちを穏やかにしたり、家族やご近所さんとのコミュニケーションの創出にも…。将来、ご夫婦が自分たちの為に使う庭として考えるのではなく、お子様が、何気ない時に草木と触れることができたり、家の中では汚れてしまってできない自由研究をするスペースとして庭を作るのも手ではないでしょうか。これから家づくりを考えている方は、自分たちの「庭のサイズ」、自分たちの「庭の使い方」、自分たちの「庭の姿」を想像し、長い目で見て設計に組み込んでみてはいかがでしょうか。